脇田さまは、学校法人である京都西山学園に所属する「向陽幼稚園」(こうよう・ようちえん)の園長をされています。
その幼稚園の園児たちに、茶道の授業で使われる抹茶碗をご注文いただきました。
向陽幼稚園では、茶道が授業を取りいれておられます。
園長の脇田さまは、茶道の授業で、まだ小さい子たちであっても、清水焼の抹茶碗を使わせてあげたいと思われました。
脇田さまは、物を大切にする心も育てたいとお考えだからです。
しかし、職人手づくりの茶碗は、どうしても値段が高くなります。
そこで脇田さまは、インターネットで検索をされました。そして、見つけたのが当窯元のホームページだったのです。
当窯元の抹茶碗は工房直売となっています。直売価格なら、子どもたちに本物の清水焼の茶碗を使わせてあげられると思い、お問い合わせをいただきました。
ご注文の抹茶碗は、園児の皆さまの茶道のお稽古です。そのため、子供たちの手に合った小ぶりのサイズで作らせていただきました。
そして絵柄は、「カゴに入った子猫」と「お雛さまの姿のうさぎ」を絵付。子どもたちが楽しんで茶道の練習をできる茶碗にしあげました。
また、脇田さまが園長をつとめる向陽幼稚園は、学校法人「京都西山学園」に所属する幼稚園となっています。
京都西山学園は、西山浄土宗(せいざん・じょうどしゅう)の総本山「光明寺」(こうみょうじ)を母体とする学校です。
西山浄土宗は、浄土宗の開祖「法然上人」(ほうねん・しょうにん)の高弟である「証空」(しょうくう)が開祖となります。
向陽幼稚園の園長である脇田さまは、以下のような信念にもとづき、幼児教育をされています。
「人間形成の基盤となる幼児期に仏教の教えを身近に感じることで、人や物、自然をいたわり愛するやさしさと心の強さをみにつける」
また、園長の脇田さまは、幼稚園で茶道の授業を「人間形成の一環」として取り入れられておられます。
それは、教育とは、「学業の成績を他人と点数で比べることだけが教育ではない」とお考えであるからです。
茶道は、けっして自分と他人とを比べることをしません。お茶のお稽古では、「昨日の自分」と比べるのです。
「昨日の自分より成長しているか?」ということを大切にします。
脇田さまは、以上のようなお考えにもとづいて、茶道教育をされています。
また、脇田さまは、西山浄土宗「昌運寺」(しょううんじ)の住職としても、ご活躍されています。
昌運寺は、今から600年以上前の室町時代(1396年)に開かれた由緒ある寺となります。
ここに安置されている「地蔵菩薩」(じぞうぼさつ)は、鎌倉時代初期の作(約800年前)とある貴重な文化財となっています。
脇田さま、このたびは、ご注文を誠にありがとうございました。