マグカップを自分用やプレゼントに買うとき、「どういった基準で選べばよいのか?」難しいですよね?
じつは、単にマグカップと言っても、たくさん種類があります。
あなたの生活スタイルや飲むものによって「最適なモノ」を選ぶ必要があります。
「使いやすさ」や「飲みやすさ」、「倒れにくさ」、さらに「汚れにくさ」も変わるからです。
このページでは、使う人にピッタリの「マグカップの選び方」を紹介させていただきます。
「コーヒーカップとティーカップとの違い」も見ていきましょう。
また、マグカップを「プレゼントとして選ぶ最適な方法」もご紹介いたします。
清水焼の陶芸家の私が、「職人としての目線」から紹介いたします。
あなたの最適なマグカップ選びにお役立てください。
1.そもそもマグカップとは?
形やサイズで名前がちがう!
そもそもマグカップとは、日常つかいのためのカップです。
マグは、飲みものに使うための「万能的な機能」が求められるカップです。
たとえば、ホットコーヒーを飲むとき、冷たい飲み物やスープを飲むときにも使います。
さらに、ビールにも使うことがあるでしょう。
マグカップをコーヒーカップやティーカップなどと混同してしまう人が多いです。
これらは、用途やサイズ、カタチ、絵のつきかた、すべてが違います。
そのため、マグカップを購入するつもりでコーヒーカップを選んでしまうと、とても使いづらくなります。
この項では、「買ったあとで後悔しない」マグカップの選び方」のコツを解説します。
1-1.マグカップの用途とは?
マグカップは、ソーサー(受け皿)のない、日常つかいで色々な飲み物に使えることがメインの用途です。
ホットな飲み物はもちろん、冷たい飲み物でも使えます。
「マグカップ」は、さまざまな飲みものに使いやすく「万能的なカップ」をさします。
ただし、「コーヒーカップ」や「ティーカップ」とは呼び方がちがいます。
名前がちがえば、用途も異なります。
実は、コーヒーカップは、「ホットコーヒー専用」のサイズとカタチなのです。
一方で、ティーカップは紅茶専用です。
もちろん、先に解説したようにマグカップは、どんな飲み物にも使えます。
マグカップは、○○専用というものがなく「万能なカップ」と考えてください。
以上のことから、マグカップは一年中「さまざまな飲みものに使いやすいモノ」を選ぶことがポイントです!
1-2.コーヒーカップとティーカップとの違いって?
マグカップとコーヒーカップ・ティーカップは、カタチもサイズの違います。
- マグカップは万能的に使う形とサイズ
- コーヒーカップはコーヒー専用の形とサイズ
- ティーカップは紅茶専用の形・サイズ
文字通り、コーヒーカップは、コーヒー専用です。
一方、ティーカップは、紅茶が一番おいしく飲めるサイズとカタチで作られています。
マグカップは、コーヒーにも紅茶にも、その他の飲み物にも使える形とサイズが求められます。
たとえば、コーヒーカップは「約60℃のお湯」で入れます。低い温度なので、ややタテ長の冷めにくいカタチです。
またコーヒーの色が濃いため、コーヒーカップの内側には絵がありません。絵が見えなくなるからです。
コーヒーカップのサイズは、レギュラーコーヒー用で「180~200㏄」が中心です。
一般的なコーヒーメーカーの設定が「120~150cc」だからです。
いっぽうで、ティーカップの場合は「100℃近いお湯」で紅茶を入れます。
そのためカップは、浅くて広口で冷めやすいカタチです。
また紅茶の色は薄いため、カップの内側に絵があります。ティーカップの内側の絵が見えるからです。
そして、ティーカップのサイズは「200㏄」が中心です。
これだけでも、知っておけば、あなたは違いのわかる人です!
それぞれの特徴を考えて、最適なものを選びましょう。
2.選び方のポイントは5つ!
好み・サイズ・形・取っ手・素材
マグカップを選ぶときは、まずはあなたの好みの色やカタチをハッキリさせましょう。具体的には、以下の5つの重要なポイントに注意して選択しましょう。
- 好み:あなた(または贈る相手)の好みは?
- サイズ:何を良く飲む?
- カタチ:飲み物別に最適な形は?
- 取っ手:持ちやすい取手のポイント
- 素材:好みや手入れのしやすさは?
マグカップはあなた自身・あるいは、プレゼントした方が毎日使うものです。
2-1.大事なのは自分の好み!
まずは、あなたの好みの色やカタチを大切にしてください。
あなたの好みに合っていて、使いやすいマグカップなら長く愛用できるからです。
たとえば、あなたは、「いつもこれを使っているな……」と思える身の回りのモノはありませんか?
あなたが「これだっ!」と思えることが重要です。
そして、サイズやカタチが、あなたの飲みものに合ったマグカップを選ぶことができれば最高です。
2-2.サイズごとに適した選び方:飲み物で選ぼう!
マグカップは飲み物をいれて持って歩くことも多いです。
そのため、こぼしにくい大きめがおススメです。
さらに、あなたが「普段よく飲む飲みもの」で使いやすいマグカップのサイズも変わります。
何をよく飲むのか? をチェックしましょう。
おススメのサイズは、以下のようになります。
- ホットドリンクがメインなら250㏄~300㏄(満水)サイズ
- ホットも冷たいものも、スープにも使いたいなら、350cc~400㏄(満水)サイズ
たとえば、コーヒーカップの一般的なサイズは「180~200㏄」です。
一般的なコーヒーメーカーの1杯の設定は「120~150cc」だからです。
「ホットコーヒーやホットの飲みものメイン」なら、それより少し大きめの「250~300㏄サイズ」がおススメになります。
また、ふだん使いのマグは「飲み物を6分目くらいで使う」とよいです。
飲み物を持ってウロウロ歩くときに、こぼしにくくいからです。
次に、冬も夏も、1年中マグカップを使う場合です。
夏に、冷たい飲み物に使ったり、冬に、スープやカフェオレなど、たくさん飲みたい場合もあります。
一年中使うなら、「350㏄~400㏄」のマグカップを選びましょう。
「400㏄」サイズなら冷えたビールにも使えます。缶ビールの容量は「350㏄」だからです。
上記の理由から、多くのメーカーでは、「300~400㏄」サイズがもっとも商品が多くなっています。
また、通販で買うときは、サイズが10分目表記であることが多いです。
そこもチェックしておきましょう。
実は、マグカップは、来客用ではありません。日常つかいのものだからです。
ですので、飲み物を6分目に入れたときに「飲みものがちょっとしか入っていない」ことを気にすることもありません。
お客様に出すわけではないからです。
大きめのサイズであれば、オフィスで使うとき・家で映画を見ながら使うときでも便利です。
大きめサイズのマグなら、何度もキッチンへ「おかわり」に行かなくても、よいからです。
ふだん使いのマグカップは、少し大きめを選ぶのがコツです。
2-3.カタチは寸胴型(ずんどうがた)が良い
日常使いのマグカップは寸胴型や安定型がおススメです。
口が大きく広がっていない、底が細くないカタチのものです。飲み物がこぼれにくく、倒れにくいからです。
- 倒れにくい寸胴型や安定した形
- 飲み口が大きく広がっていないもの
- 底の部分が細いものは、倒れやすい
特に、朝の忙しい時間に飲みものを持っての移動はこぼしやすいものです。
オフィスなど仕事場で使うときも、飲みものをこぼして書類やパソコンが濡れたら大変です!
たとえば、ティーカップは飲み物がこぼれやすいです。
カップの高さが低く、飲み口が外に大きく広がっているからです。
また、底が細くて安定感のないものは、倒れやすいです。
一方、寸胴型は、底が細くなくて安定したカタチです。
飲み口が広がっていないカタチのモノは、持って歩くときにも、こぼしにくいものです。
次の写真のような、底の細すぎない安定型のマグカップも、倒れにくいものです。
カップの底が細くないと倒れにくい
北欧暮らしの道具店 喫茶時間のマグカップ より引用
日常使いのマグカップは、飲み物をこぼしにくい寸胴型や安定したカタチがおススメです。
2-4.持ちやすい取っ手は、指2本入って本体近いモノ
持ちやすい取っ手は、次の3つのポイントが大切です。
- 指2本が入るもの
- 取っ手が本体に近い(離れていない)
- 細い取っ手より、幅が広い取っ手
取っ手は、指が2本入って、マグカップの本体に近いもの(離れていない)ものを選びましょう。
以下のような「取っ手」のマグは持ちにくいです。
- 取っ手に指1本しか入らないカップ
- 取ってが本体から離れているモノは重く感じる
以下の写真は、マグの取手が本体に近いもの・離れているモノのちがいです。
また、取っ手の指にふれる部分のカタチも大切です。
取っ手は、指とマグカップの「ただひとつの接点」だからです。
たとえば、丸く細い取っ手の見た目は洗練されています。
しかし、指との接点が小さく、持ったとき重く感じます。
さらに、細い取手は、カップ本体との接地面が小さいです。
細い取手は強度が弱く、こわれやすくなります。取っ手が、外れてしまうトラブルは、よくあるものです。
反対に、「幅広の取手」であれば、指との接点も大きく軽く感じます。
また、取っ手とカップ本体との接地面が多いので、強度が高くて壊れにくくなります。
じつは、細い取手のコーヒーカップやティーカップの持ち方が違います。
以下の写真のように、取手を指でつまんで持つのが本来のマナーなのです。
正しいマナーの取っ手の持ち方
紅茶&ティーマナー研究家 藤枝理子 サロンマダムDiary より引用
このようなマナーから、ヨーロッパのメーカーのティーカップやコーヒーカップは、小さく細い持ち手です。
指も1本しか入らないものが多いです。
しかし、マグカップにマナーは必要ないため、持ちやすいものを選びましょう。
日常使いのマグカップの取っ手は、指2本が入って本体から離れていないモノを選びましょう。
2-5.マグカップの素材には種類がある!
素材別の選び方
実は、マグカップの素材である土には、磁器(じき)と陶器(とうき)の2種類があります。
1.陶器は、使うカップへのこだわりを大事にしたい人向け
2.磁器は、面倒くさがりや普段使いに向いている
これが陶器と磁器の違いです。
素材に吸水性がなく汚れにくい
磁器素材の色は白だけ
安モノから高級品まで使われる素材
素材に吸水性があり汚れやすい
素材の土の色にバリエーションが多い
手造りの作家モノが多く、価格がやや高め
磁器と陶器の中間の素材
磁器と陶器の中間的な性質がある
つづいて、磁器と陶器・半磁器の違いを詳しく解説していきましょう。
「磁器」は,陶芸家の間では「石モノ」(いしもの)と呼ばれます。
磁器の素材は、白いきめ細かい土となります。
白くてシャープでツルツルした「冷たい石のような手ざわり」です。
だから「石モノ」と呼ばれます。
次の写真は、磁器のマグカップの一例です。
じつは、磁器の土は白だけしかありません。
ただし、次の写真のように絵が描かれたモノや色を塗ったカップはあります。
絵や色がコーティングされた磁器のマグカップ
楽天市場 ウェッジウッド サムライマグカップ・デルフィ より引用
そして、磁器の素材は、白くきめ細かい素材であるため汚れがつきにつくなります。
磁器素材には、吸水性がないからです。
つまり、素材の中に水分が入りません。だから茶シブがつきにくくなります。
いっぽうで、陶器は、土もの(つちもの)と呼ばれます。
キメ細かい磁器と素材とちがい、荒くザックリした手触りの「土っぽい」素材です。
また、色も白だけでなく様々な種類の土があります。
陶器には、素材の粒子の粗さ細かさや色に様々な表情を持っているのです。
そのため、「陶器」は、色や手ざわりやなど「自分にピッタリのこだわりのモノ」を探す楽しみがあるのが特徴です。
以下の写真は、陶器(土モノ)のマグカップの一例です。
陶器のマグカップは様々な色や土の種類がある
次の写真も、陶器のマグカップです。
同じ白でも磁器にくらべて、あたたかい感じがしますよね。
また、陶器は、「貫入」(かんにゅう)といわれる、表面のヒビが入る種類の土があります。
貫入は、表面だけのヒビです。ですので、水モレはなく使用上の問題はありません。
そして、貫入がはいるタイプの土は、長年使いこむとでカップ全体に貫入が広がっていきます。
以下の写真は、山口県の萩焼(はぎやき)のマグカップです。
長年使い込んだことにより、見事な「貫入」がカップ全体に広がっています。
たとえば、貫入の汚れは「ヴィンテージのジーンズ」のようなモノだとお考えください。
新品のGパンよりも、長年使い込んだジーンズのほうが味がありますよね。
そのため、新品のジーンズより古着のジーンズのほうが値段が高くなることすらあります。
ただし、貫入の入るマグカップは来客用には向きません。
ヘタをするとお客様に、「汚れたカップで飲み物をだされた・・・・・・」
そう思わせてしまうかもしれないからです。
2-6.こだわりがなければ半磁器を選ぶ
素材について 特にこだわりがない人は 半磁器を選びましょう 半磁器とは磁器と陶器の中間的な素材です。
磁器素材ほどではありませんが、 汚れがつきにいです。
なおかつ、陶器のような土のぬくもりも少し感じられるからです。
また 半磁器のマグカップ価格は、磁器よりも一般的には安くなっています。
その理由は、半磁器の素材は磁器よりも材料費が安くて、製造上の手間も かかりにくいからです。
素材に特にこだわりがない人は 半磁器のマグカップを 選んでみましょう。
ネット通販では、商品の表示に「素材:半磁器」と書かれていることが多いです。
以上のことから、面倒くさがり屋さんは磁器や半磁器を選びましょう。
こだわり屋さんは、陶器で選んでみましょう!
2-7.口当たりが良いのは、端反りのカップ
「端反り」(はたそり)とは、カップの「飲み口が外側に向いている」広口タイプのマグカップのことです。
以下の写真が端反りです。
5つのポイントに加えて、さらに、こだわる人は、飲み口も選んでみましょう。
マグカップは、直接、口をつける食器です。
日本では食器に口を直接つけて使う文化があります。
湯のみやぐい吞み(おちょこ)・ご飯茶碗など、口を直接つけて使う器(うつわ)を日常でもよく使います。
いっぽう、外国では食器に口をつけて使うことはありません。
海外では、口をつける食器はカップ類だけです。
そのため、「日本の食器の飲み口」は歴史的・文化的に「工夫されたもの」が多くなります。
口あたりが良く、なおかつ飲み口が欠けにくい造りになっています。
「飲み口」について詳しい解説は、以下の記事をご参照ください。
この記事では、茶碗を例に飲み口のカタチの選び方を解説しています。
しかし、選ぶべき飲み口のカタチは、お茶を飲むための茶碗もマグカップも同様です。ぜひご参照ください。
2-8.マグカップの色は好きな色を選ぶ
色は、あなたの好きなものを選んでください。
そのほうが結局、自分のお気に入りとなって長く使えるからです。
たとえば、「白いカップはコーヒーの色がよく分かるからよいです」と言われます。
実際に、喫茶店などでは、白いカップがよく使われます。
お店では、お客様に白いカップでコーヒーをおいしく見せて売上げを上げなければならないからです。
しかし、あなたの家で使うマグカップは白や赤、黒、何色であっても文句は言われません。
自分のお気に入りの色を選びましょう。
3.値段はピンキリ!手の届く価格で選ぶ
マグカップの値段はさまざまです。あなたの手の届く範囲の予算で選びましょう。
価格でマグカップを分類すると、次のようになります。
量産品のマグ
普段使いに向いている
量産品で割れても買い足せる
作家の手づくりのマグカップ
自分用に向いている
各部がこだわりの作り
高級ブランド品
来客用に向いている
優雅な時間を過ごせる
つづいて、価格別のマグカップの特徴について説明していきます。
3-1.1,000円~2,500円は商品が豊富で普段使いによい
お手頃な価格帯のマグカップです。
この価格帯では、ヨーロッパ人気のメーカーや日本のメーカーも数多くの商品を販売しています。
もっとも種類の多い価格帯です。
自分用の普段使いのマグカップには、もっとも最適でしょう。
しかし、注意がするべきは、「メーカーはヨーロッパ」であっても、「生産は中国や東南アジア製」のものが多いことです。
楽天市場 マグカップの通販 より引用
ヨーロッパのおしゃれなデザインで中国や東南アジアの工場で作ります。
それによって、デザインと価格コストを両立させています。
そのため、お手軽な価格でサイズやデザインなど豊富な種類から選ぶことができるでしょう。
この価格のマグカップの特徴は、
- 商品の種類が多く選択肢が多い
- 自分用の普段使いに最適
- 量産品なので、割れても買い足しできる
- 気軽なプレゼントには良い
- ヨーロッパメーカー品でも中国・東南アジア製
たとえば、次の写真は、ヨーロッパの人気メーカーのマグカップです。
フランスのブランドですが、実際の製造は中国となっています。
楽天市場 より引用
次の写真はヨーロッパの人気メーカーのマグカップです。
デザインは、メーカー本国のスウェーデンですが、実際の製造はインドネシアとなっています。
楽天市場 より引用
中国や東南アジア製造のものは、サイズや重さにバラつきが多くなることがあります。
ですので、購入の際は店舗で実際に手にとって買うことがオススメです。
ネット通販では、サイズ表示を確認したうえで、購入者の「レビュー」を参考にしましょう。
また、日本の量産メーカーの場合も、この価格帯のものが多く販売されています。
カップの産地は、愛知県の「瀬戸焼」(せとやき)や岐阜県の「美濃焼」(みのやき)や佐賀県の「波佐見焼」(はさみやき)などが多くなっています。
日本製の場合でも、1000~2500円の価格帯のマグカップは大量生産品です。
カップの製造は「石膏型」(せっこうがた)で作られます。
石膏型成形では、液体状の土を流し込んでカップの成形をしています。
石膏が土の水分を吸って、土が固まります。
石膏型成形のカップを手に持つと「重い」ことが難点です。
石膏型成形のマグカップの素材の強度が弱いからです。
その理由は、液体の土は「土の密度」が、うすくなります。
だから、マグカップの強度を出すためにカップ本体が「ぶ厚い」のです。
さらに、量産品では、「削りしあげ」の工程がは省かれています。
「削りしあげ」とは、カップのカタチを作ったあとにカップ表面を削る作業です。
それによって、カップの重さや厚みを整えます。
次の写真は、私が実際に「削りしあげ」をしているところです。
量産品のマグカップは、この手間のかかる工程をはぶくいています。
そのため、購入しやすい価格になっています。
製造コストを優先で作っているため、「カップの重さ」や「取っ手の使いやすさ」、「飲み口の作り」など、こだわりは少ないと言えます。
しかし、1000円~2500円の価格帯のカップは、商品が豊富で、海外のものはオシャレなデザインのものが多いです。
また、量産品は割れた場合でも「買い足し」がしやすいメリットもあります。
自分用や家用には、この価格帯のカップがオススメです。
ただし、大切な人への贈り物には、向きません。
・大量生産品なので、プレゼントが他の人と同じモノでカブってしまう💦
・外国製は、「梱包が雑」、「商品にホコリがついている」ことがある
・ネットで調べれば、すぐ値段がバレる💦
プレゼントで贈る場合では、気軽なプレゼント(友達の誕生日など)には購入してもいいと思います。
その場合は、店舗での購入か、信頼できるネットショップで購入しましょう。
3-2.作家ものは、2,000円~5,000円。
自分用の「こだわりのマグ」
次に、作家モノの手づくりのマグカップの特徴を説明します。
この価格帯の特徴は以下のようになります。
- サイズや取っ手、飲み口に作りにこだわりがある
- 自分用に長く大切に使うなら結局お買い得
- 割れたときは、買い足しができない場合もある
- 同じ商品が少ないので、大切な人へのプレゼントにも良い
手作りのマグカップ
北欧暮らしの道具店 喫茶時間のマグカップ より引用
2000円~5000円の価格帯のマグカップは、陶芸作家や職人の手づくりのものです。
1000円~2500円の量産品とくらべると、作家や職人が手間をかけて作ります。
そのため、価格はやや高くなります。
しかし、あなたの「お気に入りのマグカップ」が見つかりやすいでしょう。
次の写真は、私が固体の土を使って、ロクロでカップを成形している様子です。
ロクロ成形したあとは、職人による手作業で ”削りしあげ” をします。
削り用のカンナを使って削り、重さや厚みを調整します。
カップに絵がある場合も、職人による「手描き」のモノが多いです。
手づくりのマグカップは、このような工程で、職人が1つ1つ作ります。
そのため、カップの「手ざわり」や「飲み口」、「重さ」「取っ手の持ちやすさ」などこだわって作られています。
自分用に長く愛用することを考えれば、お買い得といえるでしょう。
また大切な人への、「他では買えないプレゼント」にもオススメです。
プレゼントをもらった人が、ネットで調べても値段とか分かりにくいですし。
作家ものマグカップのお得な購入方法は「陶器市」で買うのがオススメです。
価格が半額くらいで購入できます。
また、作家さん本人から商品についての説明を聞くこともできるからです。
全国各地で行われている陶器市をチェックしてみてください!
とくに毎年5月のゴールデンウィークや10月の連休にはメジャーな陶芸産地で陶器市が行われています。
全国各地の陶器市一覧はこちら↓
大人の焼き物
3-3.高級ブランド品は、4,000円~数万円!中国製には注意!
最後に、高級ブランド品の特徴と購入する際のポイントです。
- 洗練されたデザインと高い品質
- 自分用ならリッチなひとときを過ごせる
- 来客用にも向いている
- 大切な方への贈り物にもよい
- 中国製には要注意!
高級ブランドのマグカップは、非常に洗練されたデザインや絵柄が特徴です。
絵は、もちろんプリント印刷ではなく、職人の「手描き」によるものです。
次の写真は、イギリスの高級ブランド ”ウェッジウッド” のマグカップです。
価格は、8640円!!
さらに、ドイツの高級ブランド ”マイセン” のマグカップ
価格は、なんと! 4万4604円!!
マグカップ1個で4万円!!
おそらく、このマグカップを購入するのは「デビ夫人」だけでしょう・・・・・・
まさに、高級ブランドと言えるにふさわしい。質の高さと洗練されたデザイン。
それが、写真からも伝わると思います。
ただ、高級ブランド品は、日常使いには、使いにくいデザインのカップもあります。
また、電子レンジや食洗機にも使用不可のものが多いです。
その点でも、高級ブランドのカップは、ふだん使いには向きません。
また最近では、ブランド品であっても中国や東南アジアの工場で生産が多くなっています。
製造コストを下げるためです。
ヨーロッパの高級ブランド品であっても、本国での生産は、ごく一部の「超高級品」のみということが多くなっています。
以下の写真は、ヨーロッパの高級ブランド品です。
しかし、「生産国 タイ王国」となっています。
次にイギリスの高級ブランド ”ウェッジウッド” の一例です。
以下の写真は、イギリス本国で作られたものですが、
イギリス本国製は、商品仕様にちゃんと「生産国 イギリス」と表示されています。
楽天市場:ウェッジウッド より引用
つづいて、同じくイギリスの高級ブランドのウェッジウッドの商品表示を見てみましょう。
次の製品は「生産国 インドネシア」と表示されています。
楽天市場:ウェッジウッド より引用
購入のするときには、以上の表示を確認しましょう。
表示がない場合も多いです。その場合は、問い合わせをしてみましょう。
何万円も払って購入したら、中国製だった・・・
それでは悲しいですものね・・・
さらに、イギリス本国での製品と中国や東南アジアでの生産品では、製品そのものにも違いがあります。
本国で作られたものは、Made in England(メイド・イン・イングランド)のスタンプがあります。
スタンプとは、製品の底の裏側に入っているロゴマークです。
以下の写真のように、イギリス本国で生産されたものは、Made in England(メイド・イン・イングランド)の文字があります。
しかし、このスタンプのないものは、中国もしくは、東南アジアの工場での生産品の可能性が高いです。
ウェッジウッドの”ブルーイタリアン”という陶磁器製のポットのスタンプを例にとります。
次の写真は、イギリス本国での生産ではないスタンプです。
おなじ、”ブルー・イタリアン” という製品です。
ただし! 「Made in England」(メイド・イン・イングランド)の文字はありません。
また、スタンプの違いだけでなく、製品にもイギリス本国生産と中国や東南アジアの工場での製品には、違いがあります。
次の写真は、同じく、”ブルー・イタリアン” のポットです。
左がイギリス本国での生産品で、右が、中国での生産品です。
よく見ると、左のイギリス本国製は「青い色が鮮やか」です。
しかし、右の中国製は、「青い色が薄くく絵も雑」に見
※左のイギリス製はMサイズ・右の中国製はLサイズ
中国での生産のものが、ニセモノだと申し上げているのではありません。
同じブランド製品でも、本国製か中国製の違いで、このような差が出るということです。
高級ブランド品の購入をお考えの方は、この点に注意してください。
お店に問い合わせた上で、購入をされたほうがよいいでしょう。
4.電子レンジと食洗器対応を確認
ふだん使いのマグカップを購入するときは、「電子レンジ」や「食洗器」に対応しているか?」 を確認しましょう。
- 商品表示で電子レンジ・食洗機対応を確認
- 無地のカップは、基本レンジ食洗機OK
- 絵のあるモノは食洗機に要注意
- 金色があるカップはレンジで火花!
たとえば、金の色が入っているモノは電子レンジ不可です。
「金がレンジでスパークして火花がでる」からです。
また金は、食洗機で何度も洗っていると、ハゲてくることもあるので注意しましょう。
上絵(うわえ)で絵が描かれているモノは、金が入ってなければ電子レンジ可です。
上絵とは、マグカップの釉薬(うわぐすり・陶器の表面のツルツルしたコーティング)の上に絵が描かれています。
マグカップの表面に、絵が少し盛り上がっています。ですので、手でさわれば分かります。
しかし、食洗器を使うときは要注意です。何回も食洗器を使っていると上絵がハゲてくることもあります。
ただし、通販の場合、写真だけでは判断しずらいです。
以下のようなマグカップは、上絵で絵が描かれて金もあります。そのため、「電子レンジ」「食洗機」は不可となります。
金や上絵のはいったものは、基本的には、高級ブランド品です。
来客用に購入されることも多いと思います。
ですので、ていねいに手洗いをすることをおススメします。
また、電子レンジを使用することも、少ないと思います。
5.プレゼントのマグカップの選び方
プレゼントでマグカップを贈るとき、どんなモノを贈ったらたらいいか悩みますよね・・・・・・
親しい人なら好みがわかりますが、あまり親くない人には、何を選んだらいいのかわかりません。
そこで、私がリサーチ法を解説します!
選び方さえわかれば、贈る人に合ったマグカップを簡単に選べるようになります。
リサーチのポイント次の3つ。
- 贈る相手の服装やファッションからリサーチ
- 贈る人のインテリアをSNSでチェック
- 贈る人の好きな飲み物をさりげなく聞く方法
5-1.贈る相手の服装やファッションからリサーチ
贈る相手の好みがわからない場合は、服装などからリサーチをしましょう。
無地のシンプルな服装が好きな人は、マグカップも無地が好きな可能性が高い。
逆に、派手な洋服が好みの人は、絵のついたものが好きな可能性が高いからです。
贈る人の服装が無地でシンプルなのものか、絵の入っているか、服装の色は何色か?見てみましょう。
また、相手の好きなファッションブランドと同じ国のメーカーのマグカップを選ぶと喜ばれる可能性が高いです。
たとえば、以下のような人に贈るなら、無地でシンプルなマグカップがよいでしょう・・・
次に、以下のような人に贈るなら、絵のついたハデなマグカップがいいですね・・・・・・
派手な服装の人には、派手なマグカップを贈る
このような、簡単なリサーチでも、贈る人に喜んでもらえる確率があがるでしょう。
5-2.贈る人のインテリアをSNSでチェック
贈る相手の部屋を見たことがないなら、インスタグラムやフェイスブックなどのSNSでリサーチします。
相手の部屋インテリアや、よく行くお店の写真で分かるからです。
この場合も、贈る相手の持ち物が無地のシンプルなモノが多いのか? 絵柄の入ったモノが多いのか?
それをSNSで確認してみましょう。
・部屋のインテリアは無地か絵柄か?
・相手が、よく行く店は「無印良品」みたいな店か?
・それとも「イケア」みたいな店か?
それを確認するだけでも十分です。
また、インテリアを見て、色は何色が多いのか?にも注目してください。
白や黒のモノトーンが多いのか。あるいは、赤い色のインテリア用品が多いのかを見てみましょう。
無地のインテリア用品が多いなら無地のマグカップを贈る。インテリアに絵柄が多いなら、絵柄のマグカップを。モノトーンのインテリアならモノトーンのマグを贈りましょう。
贈る相手のSNSなどをチェックして部屋のインテリアが分かれば十分なリサーチです。
5-3.贈る人の好きな飲みものをさりげなく聞く方法
上記のことに加えて、贈る相手の好きな飲み物をリサーチします。
相手の飲み物の好みがわかれば、飲み物にあったサイズや形のマグを選べるからです。
たとえば、コーヒーが好きならコーヒーに合うサイズやカタチのものを選びます。冷たい飲み物やビールが好きなら、それに大きめのサイズという具合です。
贈る相手に直接聞けるなら、会話のなかで、それとなく聞いてみましょう。贈る相手を知っている人に聞いたり、SNSをチェックしてもいいでしょう。
5-3-1.相手に聞くときは、サンドイッチ質問法
相手の飲み物の好みを聞くときは、3つくらいの質問のなかに本命の質問を1つ加えます。
あとで、気づかれることを防げるからです。
たとえば、雑談しているときに以下のように問いかけます。
- ○○さんは、スポーツは何が好きですか? ←どうでもよい質問
- ○○さんは、コーヒー派ですか? 紅茶派ですか? ←コレが聞きたい
- こないだ、修正をした書類は問題ありませんでしたか? ←どうでもいい質問
本命の質問を、関係ない質問でサンドイッチします。
人は、1つだけ聞かれれば覚えてるものです。
しかし、3つ質問されると、人は、たいていの場合、覚えていません。
私などは、3歩も歩いたら、もう忘れていますので。
贈る相手に、直接聞けるのであれば、会話のなかで、それとなく聞いてみましょう。また、贈る人を知っている人に聞いたり、SNSをチェックしたりしてもいいでしょう。
まとめ
マグカップの選び方のコツをまとめます。
- 自分の好みの色やカタチを決める。
- サイズはちょっと大きめ。ホットメインなら250cc~300㏄。夏も冬も使うなら350㏄以上のサイズ
- カタチは倒れにくい寸胴型か安定型
- 面倒くさがり屋さんは、汚れにくい磁器か半磁器。こだわり派の人は、選べる陶器。
- 長く使える・プレゼントにも良い、手づくりがもっともおススメ。
- 高級ブランド品は、中国製や東南アジア製を確認。
- 電子レンジや食洗器対応かどうかを確認。
- プレゼントは、相手の服装・インテリア・SNS・サンドイッチ質問法でリサーチ。
これらのコツを押さえておけば、あなたにピッタリのマグカップが見つかるでしょう。
そして、ふだんの暮らしが、ちょっぴり豊かになると思います。
また、プレゼントに贈った人にも、きっと喜ばれることでしょう。
以上、「失敗しないマグカップの選び方」についてご説明しました。
しかし、失敗してもいいんですよ。人はお金を払って失敗しないと、良いものはわからないものですから。
私など、何十回失敗したことかわかりません。