マグカップを自分用やプレゼントに買うとき、「どういった基準で選べばよいのか?」わかりませんよね?
実は、単にマグカップと言っても種類があり、それぞれの生活スタイルや飲むものによって最適なモノを選ぶ必要があります。
たとえば、使いやすさや飲みやすさ、倒れにくさ、さらに汚れにくさなどが変わるのです。
そこで、このページでは、使う人にピッタリのマグカップの選び方を紹介させていただきます。
あわせて、コーヒーカップやティーカップとの違いも見ていきましょう。
京都の陶芸家の私が、職人としての目線で紹介しますので、最適なマグカップ選びにお役立てください。
1.そもそもマグカップとは? 形やサイズで名前が異なる!

そもそもマグカップとは、日常つかいのためのカップです。さまざまな飲みものに使うため、万能的な機能が求められるカップです。
たとえば、ホットコーヒーを飲むとき、冷たい飲み物やスープを飲むときにも使います。さらに、ビールにも使うことがあるでしょう。
このとき、マグカップをコーヒーカップやティーカップなどと混同してしまう人が多いです。
これらは、用途やサイズ、カタチ、絵のつきかた、すべてが違います。
そのため、マグカップを購入するつもりでコーヒーカップを選んでしまうと、とても使いづらくなります。
この項では、買ってから後悔しない、マグカップの選び方のコツを解説します。
1-1.マグカップの用途
マグカップは、ソーサー(受け皿)のない、日常つかいで色々な飲み物に使えることがメインの用途です。
ホットな飲み物はもちろん、冷たい飲み物でも使えます。さまざまな飲みものに使いやすく万能的です。
ただ、「コーヒーカップ」や「ティーカップ」とは名前が違う通り、用途も異なります。
実は、コーヒーカップは、ホットコーヒー専用のサイズとカタチなのです。一方で、ティーカップは紅茶専用です。
もちろん、先に解説した通り、マグカップは何にでも使えます。「○○専用」というものがなく、万能であると考えてください。




マグカップは一年中、さまざまな飲みものに使いやすいモノを選ぶことがポイントです!
1-2.コーヒーカップ・ティーカップとの違い
マグカップとコーヒーカップ・ティーカップの違いは、カタチやサイズです。
- コーヒーカップはコーヒー専用の形とサイズ
- ティーカップは紅茶専用の形とサイズ
文字通り、コーヒーカップは、コーヒー専用です。
一方、ティーカップは、紅茶が一番おいしく飲めるサイズとカタチで作られているからです。
たとえば、コーヒーカップは約60℃のお湯で入れます。低い温度なので、ややタテ長の冷めにくいカタチです。
またコーヒーの色が濃いため、カップの内側に絵がありません。
サイズは、レギュラーコーヒー用で、180~200㏄が中心です。一般的なコーヒーメーカーの設定が120~150ccだからです。

ティーカップの場合は、100℃近いお湯で紅茶を入れます。そのためカップは、浅くて広口で冷めやすいカタチです。
また紅茶の色は薄いため、カップの内側に絵がつきます。サイズは200㏄が中心です。

これだけでも、知っておけば、あなたは違いのわかる人です!
それぞれの特徴を考えて、最適なものを選びましょう。
2.選び方のポイントは5つ! 好み・サイズ・形・取っ手・素材
マグカップを選ぶときは、まずはあなたの好みの色やカタチをハッキリさせましょう。具体的には、以下の5つの重要なポイントに注意して選択しましょう。
- 好み
- サイズ
- カタチ
- 取っ手
- 素材
マグカップはあなた自身・あるいは、プレゼントした方が毎日使うものです。
2-1.一番大切なのは自分の好み
まずは、あなたの好みの色やカタチを大切にしてください。あなたの好みに合っていて、使いやすいマグカップなら長く愛用できるからです。
たとえば、あなたは、「いつもこれを使っているな……」と思える身の回りのモノはありませんか?
あなたが「これだっ!」と思えることが重要です。そして、サイズやカタチが、あなたの飲みものに合ったマグカップを選ぶことが大切です。
2-2.サイズごとに適した選び方:飲み物で選ぼう!
マグカップは飲み物をいれて持って歩くことも多いです。そのため、こぼしにくい大きめがおススメです。
そして、普段よく飲む飲みもので使いやすいマグカップのサイズも変わります。そこをチェックしましょう。
おススメのサイズは、以下のようになります。
- ホットドリンクがメインなら250㏄~300㏄(満水)サイズ
- ホットも冷たいものも、スープにも使いたいなら、350cc~400㏄(満水)サイズ
たとえば、コーヒーカップの一般的なサイズは180~200㏄です。一般的なコーヒーメーカーの1杯の設定は120~150ccだからです。
ホットコーヒーやホットの飲みものメインなら、それより少し大きめの250~300㏄サイズがおススメになります。
また、ふだん使いなら、6分目くらいで使うと、移動するときに、こぼしにくく使いやすいです。

次に、冬も夏も、1年中使う場合です。夏に、冷たい飲み物に使ったり、冬に、スープやカフェオレなど、たくさん飲みたい場合もあります。
であれば、350㏄~400㏄のサイズのマグカップを選びましょう。400㏄サイズなら冷たいビールにも使えます。缶ビールの容量は350㏄だからです。
上記の理由から、多くのメーカーでは、300~400㏄サイズがもっとも商品が多いサイズになっています。
また、通販で買うときは、サイズが10分目表記であることが多いです。そこもチェックしておきましょう。
実は、マグカップは、来客用ではありません。日常つかいのものだからです。そのため、飲みものが少なめの見た目を気にすることもありません。
少し大きめのサイズであれば、オフィスで使うときや家で映画を見ながら使うときに、何度も、キッチンへおかわりを注ぎに行かなくても、よくなります。
ふだん使いのマグカップは、少し大きめを選ぶのがコツです。
2-3.カタチは寸胴型(ずんどうがた)が良い
日常使いのマグカップは寸胴型や安定型がおススメです。口が大きく広がっていない、底が細くないカタチのものです。飲み物がこぼれにくく、倒れにくいからです。
- 倒れにくい寸胴型や安定した形
- 飲み口が大きく広がっていないもの
- 底の部分が細いものは、倒れやすい
特に、朝の忙しい時間に飲みものを持っての移動はこぼしやすいものです。それに、オフィスなど仕事場で使うとき、飲みものをこぼして書類やパソコンが濡れたら大変です!

たとえば、ティーカップは飲み物がこぼれやすいです。カップの高さが低く、飲み口が外に大きく広がっているからです。また、底が細くて安定感のないものは、倒れやすいです。
一方、寸胴型は、底が細くなくて安定したカタチです。口が大きく広がっていないカタチのモノは移動ときにも、こぼしにくいものです。

次の写真のような、底の細すぎない安定型のマグカップも、倒れにくいものです。
カップの底が細くないと倒れにくい
北欧暮らしの道具店 喫茶時間のマグカップ より引用
日常使いのマグカップは、飲み物をこぼしにくい寸胴型や安定したカタチがおススメです。
2-4.持ちやすい取っ手は、指2本入って本体近いモノ
持ちやすい取っ手は、次の3つのポイントが大切です。
- 指2本が入るもの
- 取っ手が本体に近い(離れていない)
- 細い取っ手より、幅が広い取っ手
取っ手は、指が2本入って、マグカップの本体に近いもの(離れていない)ものを選びましょう。取っ手に指1本しか入らないものや、本体から離れているものは、持ったときに重く感じるからです。

指2本入ってスキマの小さい取っ手は軽い
下の写真
取っ手と本体のスキマが大きいと重い
また、取っ手の指にふれる部分のカタチも大切です。取っ手は、指とマグカップの唯一の接点だからです。
断面が丸くホソい取っ手は洗練された見た目です。しかし、指との接点が小さく、持ったとき重く感じます。
さらに、取っ手とカップ本体との接地面が少なく、強度が弱くて、取っ手が壊れやすくなります。取っ手が、外れてしまうトラブルは、よくあるものです。
一方、幅広の取っ手であれば、指との接点も大きく、軽く感じます。そして、取っ手とカップ本体との接地面が多いので、強度が高くて壊れにくくなります。

幅広だと、指との接点が広くて軽い
右の写真
マルくてホソいと、指との接点が少なくて重い
実は、コーヒーカップやティーカップの取っ手は、指で両側から、つまんで持つのがマナーです。
正しいマナーの取っ手の持ち方
紅茶&ティーマナー研究家 藤枝理子 サロンマダムDiary より引用
そのため、ヨーロッパのメーカーの200㏄サイズのカップは、小さく細い持ち手です。指も1本しか入らないものが多いです。
しかし、マグカップにマナーは必要ないため、持ちやすいものを選びましょう。
日常使いのマグカップの取っ手は、指2本が入って本体から離れていないモノを選びましょう。
2-5.マグカップの素材には種類がある!素材別の選び方
実は、マグカップには、磁器(じき)と陶器(とうき)の2種類があります。
それぞれの違いは、面倒くさがり屋の人には磁器。こだわりが強い人には陶器がおススメです。
- 磁器の土はキメ細かくて、白い色の一色だけ。吸水性がなく汚れにくい。価格が高め。
- 陶器は、土の色や手ざわりの種類が多い。吸水性があるので汚れがつきやすい。価格が安め。
- 磁器と陶器の中間的な半磁器。価格は安め。
次に、磁器と陶器のそれぞれの違いです。磁器は,石もの(いしもの)と呼ばれます。
磁器は、白いきめ細かい土だけを使って、作られています。白くてシャープでツルツルした石のような手ざわりです。次の写真は、磁器のマグカップの一例です。
ギャラリー紹介 KURODA×TODA より引用
磁器の土は白だけです。ただし、次の写真のように、絵のついたモノや色がコーティングされたものはあります。
絵や色がコーティングされた磁器のマグカップ
楽天市場 ウェッジウッド サムライマグカップ・デルフィ より引用
磁器のマグカップの価格は、量産品では、陶器と変わりません。しかし、高級品や作家ものでは、陶器と比べて価格は高くなります。
なぜなら、高級品や作家もののマグカップは、本体が薄く作られています。
磁器の土で、薄く、そして軽く作るには、高度な技術が必要となります。そのため価格が高めとなります。
一方、陶器は、土もの(つちもの)と呼ばれます。白だけでなく、さまざまな色や手ざわりの土があります。
キメ細かい土から、ザラザラした粗い土まで様々な表情を持っているのです。
そのため、色や手ざわりやなど、自分にピッタリのこだわりのモノを探す楽しみがあるのが特徴です。以下の写真は、陶器のマグカップの一例です。
陶器のマグカップは様々な色や土の種類がある
次の写真も、陶器のマグカップです。同じ白でも磁器にくらべて、やわらかいフンイキがあります。
また、陶器は、貫入(かんにゅう)といわれる、表面のヒビが入る種類の土があります。表面だけのヒビです。ですので、水モレはなく使用上の問題はありません。
そして、貫入がはいるタイプの土は、長年使いこむとで、カップ全体に貫入が広がっていきます。
以下の写真は、山口県の萩焼(はぎやき)のマグカップです。長年使い込んだことにより、見事な ”貫入” がカップ全体に広がっています。
愛用していた萩焼の七化け紹介 より引用(このサイトは閉鎖中です)
たとえば、ヴィンテージもののジーンズです。新品のGパンよりも、長年使い込んだジーンズのほうが、味があります。そのため、新品のジーンズより古着のジーンズのほうが価値が高くなるようなものですね。
以上のことから、面倒くさがり屋さんは、磁器や半磁器を選び、こだわり屋さんは、陶器で選んでみましょう!
2-6.味が良いのは、口が外に開いている端反り(はたそり)のカップ
5つのポイントに加えて、さらに、こだわる人は、飲み口も選んでみましょう。
マグカップは、直接、口をつける食器です。そして、日本では食器に口を直接つけて使う文化があります。
たとえば、湯のみやぐい吞み(おちょこ)・ご飯茶碗など、口を直接つけて使う器(うつわ)を日常でもよく使います。
一方、外国では、食器に直接、口をつけて使うことはカップ類以外はありません。
そのため、日本の手づくりの食器の口は、カケにくく、なおかつ口あたりのよい作りのモノが多いのです。

その「飲み口」について詳しい解説は、以下の記事をご参照ください。
この記事では、茶碗を例に飲み口のカタチの選び方を解説しています。
しかし、選ぶべき飲み口のカタチは、お茶を飲むための茶碗もマグカップも同様です。ぜひご参照ください。
2-7.マグカップの色は好きな色を選ぶ
色は、あなたの好きなものを選んでください。そのほうが結局、自分のお気に入りとなって長く使えるからです。
たとえば、「白いカップはコーヒーの色がよく分かるからよいです」と言われます。
実際に、喫茶店では、白いカップを使って、お客様にコーヒーをおいしく見せて、売上げを上げなければならないからです。

しかし、あなたの家で使うマグカップは白や赤、黒、何色であっても文句は言われません。自分のお気に入りの色を選びましょう。
3.値段はピンキリなので手の届く範囲がベスト
マグカップの値段はさまざまです。あなたの手の届く範囲の予算で選びましょう。価格でわけると、大きく次のようになります。
- お手頃価格のマグカップ:1,000円~2,500円。ふだん使いに向いている。割れても買い足しやすい。
- 手づくりのマグカップ:2,000円~5,000円。自分の大切な時間を過ごすのに向いている。こだわりの作り。
- 高級ブランド品:4,000円~数万円。優雅な時間を過ごしたり、来客用に向いている。洗練されたデザイン。
次に、価格別のマグカップの特徴について説明していきます。
3-1.お手頃な1,000円~2,500円。商品のデザインが豊富・中国製が多い
お手頃な価格帯のものです。この価格では、北欧やヨーロッパ人気のメーカー、そして日本のメーカーが数多くの商品を販売しています。
楽天市場 マグカップの通販 より引用
ヨーロッパのおしゃれなデザインを、中国や東南アジアの工場で作ることで、デザインと価格を両立させています。
そのため、サイズやデザインなど豊富な種類から選ぶことができるでしょう。
また、日本の量産メーカーの場合も、この価格帯のものが多く販売されています。
実際の産地は、愛知県の瀬戸焼(せとやき)岐阜県の美濃焼(みのやき)や佐賀県の波佐見焼(はさみやき)などが多くなっています。
この価格のマグカップの特徴は、
- 多くの商品があり、様々なデザインのものを手頃な価格で購入できる
- 量産品なので、割れても買い足しがしやすい。
- 友達の誕生日など、気軽なプレゼントには良い。
- 海外メーカーのものの多くは、中国・東南アジア製
たとえば、次の写真は、ヨーロッパの人気メーカーのマグカップです。フランスのブランドですが、実際の製造は、中国となっています。
楽天市場 より引用
次の写真はヨーロッパの人気メーカーのマグカップです。デザインは、メーカー本国のスウェーデンで行います。しかし、実際の製造はインドネシアとなっています。
楽天市場 より引用
中国や東南アジア製造のものは、サイズや重さにバラつきが多くなることがあります。ですので、購入の際には、注意が必要です。上記のような表示を確認してください。表示がないときは、問い合わせてみましょう。
そして、この価格帯のものは、大量生産品です。そのため、石膏型(せっこうかた)に液体状の土を流し込んで成形をしています。ですので、カップの強度を出すために厚みがあり、持つとやや重いことが難点です。


さらに、量産品では、”削りしあげ”の工程がは省かれています。”削りしあげ” とは、カタチを作ったあとに、土の表面を削って、重さや厚みを整える作業です。次の写真は、実際の ”削りしあげ” の様子です。

こういった手間のかかる工程をはぶくことで、購入しやすい価格にしています。ですので、製造コストを優先して作っているため、重さや取っ手の使いやすさ、飲み口の作りなどにこだわりは、少ないと言えます。
しかし、リーズナブルな価格で、オシャレなデザインのものが多いです。そして、量産品ですので、割れた場合でも、買い足しがしやすいメリットもあります。
また、プレゼントで贈る場合では、気軽なプレゼント(友達の誕生日プレゼントなど)には、購入してもいいと思います。
ただし、大切な人への贈り物には、向きません。外国メーカーのものは、梱包が雑だったり、商品にホコリがついたままだったりすることがあるからです。
3-2.手づくりのものは、2,000円~5,000円。量産はできない・こだわりの品
次に、手づくりのマグカップの特徴を説明します。
手作りのマグカップ
北欧暮らしの道具店 喫茶時間のマグカップ より引用
- 手ざわりの作りにこだわりがあり、長く大切に使うなら、お買い得
- 割れたときは、買い足しができない場合もある
- 同じ商品が少ないので、大切な人へのプレゼントには良い。
この価格帯の手づくりのマグカップは、主に、陶芸作家や職人の手づくりのものです。さきほどの量産品とくらべると、作るための手間をかけているため、価格は、やや高くなるということです。
手づくりのものは、大量生産品と違って、ロクロ成形など1点1点手作りとなります。次の写真は、固体の土を使って、ロクロでカップを成形している様子です。

ロクロ成形したあとは、職人による手作業で ”削りしあげ” をします。専用の削りカンナを使って削ります。回転するロクロで、カップの本体を削り、重さや厚みを調整します。

さらに、絵をいれる場合も、職人による ”手がき” となります。

手づくりのマグカップは、このような工程で、職人が1つ1つ作ります。そのため、手ざわりや口の作り、重さや取っ手などこだわって作られているモノが多くあります。
長く愛用することを考えれば、お買い得といえるでしょう。また大切な人へのプレゼントにも、おすすめです。
3-3.高級ブランド品は、4,000円~数万円。優雅な時間をすごせる・中国製に注意
最後に、高級ブランド品の特徴と購入する際のポイントです。
- 洗練されたデザインと高い品質で優雅な時間をすごせる
- デザイン上の理由から、日常使いではなく、自分のための時間や来客用
- 大切な方への贈り物に向いているが、中国生産品は要確認
高級ブランドのマグカップは、非常に洗練されたデザインや絵柄が特徴です。絵は、もちろんプリント印刷ではなく、職人の ”手がき” によるものです。
次の写真は、イギリスの高級ブランド ”ウェッジウッド” のマグカップです。価格は、8,640円です。
さらに、ドイツの高級ブランド ”マイセン” のマグカップの価格は、44,604円という価格です。
まさに、高級ブランドと言えるにふさわしい、質の高さと洗練されたデザインが写真からも伝わると思います。
ただ、日常使いには、使いにくいデザインになっています。また、電子レンジや食洗機にも使用不可のものが多く、その点でも、ふだん使いには向きません。
また、ブランド品でも、中国や東南アジアの工場で生産が多くなっています。製造コストを下げるためです。
ヨーロッパの高級ブランド品であっても、本国での生産は、ごく一部の ”超高級品” のみということが多くなっています。その点を注意しましょう。
以下の写真は、ヨーロッパの高級ブランド品です。しかし、「生産国 タイ王国」となっています。
次にイギリスの高級ブランド ”ウェッジウッド” を例です。
以下の写真は、イギリス本国で作られたものです。イギリス本国製は、商品仕様に「生産国 イギリス」と表示されています。
楽天市場:ウェッジウッド より引用
しかし、同じウェッジウッドでも、次の製品は「生産国 インドネシア」と表示されています。
楽天市場:ウェッジウッド より引用
購入のするときには、以上の表示を確認しましょう。表示がない場合も多いです。その場合は、問い合わせをしてみましょう。
さらに、イギリス本国での製品と中国や東南アジアでの生産品では、製品そのものにも違いがあります。
本国で作られたものは、Made in England(メイド・イン・イングランド)のスタンプがあります。
しかし、このスタンプのないものは、中国もしくは、東南アジアの工場での生産品の可能性が高いです。
ウェッジウッドの”ブルーイタリアン”という陶磁器製のポットのスタンプを例にとります。スタンプは、製品の底の裏側に入っているロゴマークです。
以下の写真のように、イギリス本国で生産されたものは、Made in England(メイド・イン・イングランド)の文字があります。
次の写真は、イギリス本国での生産ではないスタンプです。おなじ、”ブルー・イタリアン” という製品です。
しかし、 Made in England(メイド・イン・イングランド)の文字はありません。
また、スタンプの違いだけでなく、製品にもイギリス本国生産と中国や東南アジアの工場での製品には、違いがあります。
次の写真は、同じく、”ブルー・イタリアン” のポットです。左がイギリス本国での生産品で、右が、中国での生産品です。
よく見ると、左のイギリス本国製は、青い絵の色が鮮やかです。しかし、右の中国製は、青い色が少し薄く、絵も少し雑に見えます。
(サイズは、左のイギリス製はMサイズ。右の中国製はLサイズです)
中国での生産のものが、ニセモノということではありません。同じブランド製品でも、本国製か中国製の違いで、このような差が出るということです。
高級ブランド品の購入をお考えの方は、この点に注意してください。お店に問い合わせた上で、購入をされたほうがよいいでしょう。
以上のことを注意して、マグカップの価格によって、以下のように使い分けてみましょう。
- ふだん使いやお手軽なプレゼントには、お手頃価格の1,000円~2,500円。マグカップ
- こだわりのマグカップでリラックスしたい・大切な人へのプレゼントには、2,000円~5,000円の手づくりのマグカップ:
- こだわりのマグで優雅な時間を過ごしたい、また、来客用や、お祝いの引出物などには、4,000円~数万円高級ブランド品。
といった選び方となります。
手づくりのものや高級品は、値段は高いです。しかし、あなたの好みの色や手ざわり、飲み物がおいしくい頂けて、なおかつ使いやすいものです。ですので満足度も高くなるでしょう。
また、長く大切に使うことで、お買い得にもなります。安い量産品を使い捨てにするよりも、良いマグカップを選ぶことをおススメします。
4.電子レンジ対応・食洗器対応を確認する。
ふだん使いのマグカップを購入するときは、「電子レンジや食洗器に対応しているか?」 を確認しましょう。
注意するポイントは、
- 金の入っているものは、電子レンジ×・食洗機×
- 上絵の入っているものは、電子レンジ○・食洗機×
たとえば、金の色が入っているモノは電子レンジ不可です。金がレンジでスパークして火花が出るからです。
また金は、食洗機で何度も洗っていると、ハゲてくることもあるので注意しましょう。

上絵(うわえ)で絵が描かれているモノは、金が入ってなければ電子レンジ可です。
上絵とは、マグカップの釉薬(うわぐすり・陶器の表面のツルツルしたコーティング)の上に絵が描かれています。マグカップの表面に、絵が少し盛り上がっています。ですので、手でさわれば分かります。
しかし、食洗器を使うときは要注意です。何回も食洗器を使っていると上絵がハゲてくるからです。
ただ、通販の場合、写真だけでは、上絵のものは、プロの陶芸家でも、わかりづらいです。次の写真は、上絵と金の入ったマグカップです。このような商品は、電子レンジ・食洗機は不可となります。
ただ、金や上絵のはいったものは、基本的には、高級ブランド品です。来客用に購入されることも多いと思います。ですので、ていねいに手洗いをすることをおススメします。
また、電子レンジを使用することも、少ないと思います。
5.プレゼントのマグカップの選び方
プレゼントでマグカップを贈るとき、どんなモノを贈ったらたらいいか悩みますよね・・・・・・
親しい人なら好みがわかりますが、あまり親くない人には、何を選んだらいいのかわかりません。
そこで、私がリサーチ法を解説します!選び方さえわかれば、贈る人に合ったマグカップを簡単に選べるようになります。リサーチのポイント次の3つです。
- 贈る相手の服装やファッションからリサーチ
- 贈る人のインテリアをSNSでチェック
- 贈る人の好きな飲み物をさりげなく聞く方法
5-1.贈る相手の服装やファッションからリサーチ
贈る相手の好みがわからない場合は、服装などからリサーチをしましょう。
無地のシンプルな服装が好きな人は無地のマグカップが好きす。
逆に、派手な洋服が好みの人は、絵のついたものが好きな可能性が高いからです。
贈る人の服装が無地でシンプルなのものか、絵の入っているか、服装の色は何色か?見てみましょう。
また、相手の好きなファッションブランドと同じ国のメーカーのマグカップを選ぶと喜ばれる可能性が高いです。
たとえば、以下のような人に贈るなら、無地でシンプルなマグカップがよいでしょう・・・

次に、以下のような人に贈るなら、絵のついたハデなマグカップがいいですね・・・・・・
派手な服装の人には、派手なマグカップを贈る
このような、簡単なリサーチでも、贈る人に喜んでもらえる確率があがるでしょう。
5-2.贈る人のインテリアをSNSでチェック
贈る相手の部屋を見たことがないなら、インスタグラムやフェイスブックなどのSNSでリサーチします。
相手の好みのインテリアがSNSの写真で分かるからです。

この場合も、贈る相手のインテリアで無地のシンプルなモノが多いのか? 絵の入ったものが多いのか? を考えます。
無地が多いか、絵の入ったインテリア用品の写真がたくさんあるかどうかが、わかるだけでも十分です。
また、インテリアを見て、色は何色が多いのか?にも注目してください。
白や黒のモノトーンが多いのか。あるいは、赤い色のインテリア用品が多いのかを見てみましょう。
無地のインテリア用品が多いなら無地のマグカップを贈る。インテリアに絵柄が多いなら、絵柄のマグカップを。モノトーンのインテリアならモノトーンのマグを贈りましょう。
贈る相手のSNSなどをチェックして部屋のインテリアが分かれば十分なリサーチです。
5-3.贈る人の好きな飲みものをさりげなく聞く方法
上記のことに加えて、贈る相手の好きな飲み物をリサーチします。相手の飲み物の好みがわかれば、飲み物にあったサイズを選べるからです。
たとえば、コーヒーが好きならコーヒーに合うサイズやカタチのものを選びます。冷たい飲み物やビールが好きなら、それに大きめのサイズという具合です。
贈る相手に直接聞けるなら、会話のなかで、それとなく聞いてみましょう。贈る相手を知っている人に聞いたり、SNSをチェックしてもいいでしょう。
5-3-1.相手に聞くときは、サンドイッチ質問法
相手の飲み物の好みを聞くときは、3つくらいの質問のなかに本命の質問を1つ加えます。あとで、気づかれることを防げるからです。
たとえば、雑談しているときに、
- ○○さんは、スポーツは何が好きですか?
- ○○さんは、コーヒー派ですか? 紅茶派ですか? ←コレが聞きたい
- こないだ、修正をした書類は問題ありませんでしたか?
本命の質問を、関係ない質問でサンドイッチします。人は、1つだけ聞かれれば覚えています。
しかし、3つ質問されると、人は、たいてい覚えていないからです(笑)
贈る相手に、直接聞けるのであれば、会話のなかで、それとなく聞いてみましょう。また、贈る人を知っている人に聞いたり、SNSをチェックしたりしてもいいでしょう。
まとめ
マグカップの選び方のコツをまとめます。
- 自分の好みの色やカタチを決める。
- サイズはちょっと大きめ。ホットメインなら250cc~300㏄。夏も冬も使うなら350㏄以上のサイズ
- カタチは倒れにくい寸胴型か安定型
- 面倒くさがり屋さんは、汚れにくい磁器か半磁器。こだわり派の人は、選べる陶器。
- 長く使える・プレゼントにも良い、手づくりがもっともおススメ。
- 高級ブランド品は、中国製や東南アジア製を確認。
- 電子レンジや食洗器対応かどうかを確認。
- プレゼントは、相手の服装・インテリア・SNS・サンドイッチ質問法でリサーチ。
これらのコツを押さえておけば、あなたにピッタリのマグカップが見つかるでしょう。
そして、ふだんの暮らしが、ちょっぴり豊かになると思います。
また、プレゼントに贈った人にも、きっと喜ばれることでしょう。
以上、「失敗しないマグカップの選び方」についてご説明しました。しかし、失敗してもいいんですよ。人はお金を払って失敗しないと、良いものはわからないものですから。
私など、何十回失敗したことかわかりません。
この記事を書いている「京都はしもと製陶所」では、すべての工程が手づくりのマグカップを製作しています。京都の熟練の職人によるものです。伝統技術を使いながらも、今の生活スタイルを合う「器(うつわ)」作りを心がけております。
また、工房からの直売となっているため、高品質あってもリーズナブルな価格となっています。
よろしければ、「京都はしもと製陶所」の商品ページもご覧になってください。