初夏の大原三千院。茶人・宗和の庭園やあじさい苑の魅力

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初夏の大原三千院をご紹介いたします。

じつは、三千院という名の由来は、天台宗の「一念三千」(いちねんさんぜん)という教えからきているそうです。

私達の心には、全宇宙の真理がつまっている。だからこそ修行をして自分を顧みなさい。

という意味です。

三千院という名の由来は、天台宗の「一念三千」という教えからきている

ですので、二千院でもなく四千院でもなく、「三千院」じゃなければダメ!!なのだそうです。

しかし、三千院に滞在中、私の心のなかでは、デューク・エイセツさんの名曲のである「きょうと~ おおはら さん・ぜん・いん~♪♪」終始流れておりました(笑)

三千院の門をくぐると、まずは「中書院」となっております。

中書院の窓。外の風景を美しく切り取る

書院の窓からは、外の景色を美しく切りとるように眺められます。

次に客殿から見えるお庭は、「聚碧園」(しゅうへきえん)。

千利休に茶の湯を学んだ茶人である「金森宗和」が江戸時代初期に修築した庭と伝えられています。

茶人「金森宗和」が江戸時代の初期に修築した聚碧園

縁側に座って眺める「聚碧園」(しゅうへきえん)の景色。

茶人「金森宗和」が手がけた庭には小さな清流が流れ、心地よいせせらぎの音が響きわたっています。

「聚碧園」(しゅうへきえん)。見ごたえある見事な木々と池。

木々と苔、飛び石、さらには池が調和された見ごたえのある庭園です。

この「聚碧園(しゅうへきえん)」には、に華厳音愛(けごんおんあい)の手水鉢があります。

華厳音愛の手水鉢は、雪深い冬でも凍らない。

この手水鉢は、雪深い大原の冬でも凍らないとして有名です。

「華厳音愛」の手水鉢から水が流れる様子は、清らかでおもむきのある景色となっています。

聚碧園(しゅうへきえん)から回廊を進み、法要を行う「宸殿」(しんでん)を抜けますと、そこには「有清園」(ゆうせいえん)がございます。

「有清園」(ゆうせいえん)の延命水。福が得られる。

この「有清園」(ゆうせいえん)にある弁天池にそそぐ延命水。この水に手をぬらすと、福が得られるとされております。

「有清園」(ゆうせいえん)を進むと、「極楽往生院」(ごくらくおうじょういん)が見えます。

本堂の極楽往生院。国宝の阿弥陀三尊像が鎮座します。

極楽往生院は、三千院の本堂となります。

極楽往生院の中には、金色にかがやく国宝の阿弥陀三尊像(あみださんそんぞう)のお姿がございます。

平安時代に作られた像となります。

少し腰を浮かせて上半身を前屈みにする「大和坐り」(やまとすわり)といわれる珍しいお姿です。

往生者をお迎えする、その一瞬をとらえたお姿となります。

また、「有清園」(ゆうせいえん)は青々とした一面の苔庭が広がります。

「有清園」(ゆうせいえん)の青々とした一面の苔

すらりと立つスギやヒノキが圧巻の景色を作りだしておりました。

そして、さきほどの極楽往生院の裏手には「わらべ地蔵」さま。

わらべ地蔵さまは、全部に6体おわします。

全部で六体の「わらべ地蔵」さまがいらっしゃいます。すべて見つけてみてくださいね。

三千院の院内をさらに進むと「あじさい苑」です。

あじさい苑の見頃は、6月下旬から7月上旬。

「あじさい苑」では、約50品種、そして1,000株の紫陽花(あじさい)が院内を彩ります。

額紫陽花(がくあじさい)や珍しい星あじさいなども楽しめます。

あじさいの見頃は、6月の中旬から7月の初旬となります。

また、三千院の門前では、お食事やお茶・お菓子が楽しめるお店を並びます。

門前では、お食事やお菓子、おみやげのお買いものを楽しめる。

広大な院内を散策したあとは、門前の茶店でちょっと一息いれるのも楽しいでしょう。

大原三千院のご案内は、以下のリンクをご覧ください。

大原三千院の公式ウェブサイト
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この記事を書いた人

橋本城岳(じょうがく)

創業80年 京焼清水焼の窯元
三代目「橋本城岳」(じょうがく)
茶道具をメインに暮らしのうつわを作る。

令和4年 経済産業大臣指定工芸品
京焼清水焼「伝統工芸士」に認定

妻の内藤加奈子(作家名)も陶芸家。
京都の伏見稲荷の陶芸と和雑貨のお店「ギャラリーKACCO」(カッコ)を営む。