抹茶碗の茶だまりとは?プロの陶芸家が解説します。

  • ブックマーク
  • Feedly

「茶溜まり」(ちゃだまり)ってなんだろう? 聞きなれない言葉ですよね。

じつは、茶溜まりとは、茶道で使う抹茶碗の見どころでもあり、また、使い勝手を考えて作られた茶碗の一部なのです。

この記事では、清水焼の陶芸家として20年以上職人をしている私が、「なぜ茶碗に茶溜まりがあるのか?」をご説明いたします。

ぜひご参照ください。

「茶だまり」(ちゃだまり)とは、抹茶碗の内側の底の真ん中のところの「丸いくぼみ」のことを言います。

茶碗に「茶だまり」を作る理由です。茶を飲んだあと、どうしても飲みきれない、わずかな茶が茶碗のなかには残ります。

しかし,「茶だまり」があることで、飲み終わったあとの茶碗もキレイに見えるのです。それは、その残ったお茶が茶碗の底の中心のくぼみの1点に集まるからです。

以下の写真は、抹茶を飲み終わったあとの茶碗と茶だまりです。

抹茶碗の茶だまりの画像
茶だまりがあると、飲みきれなかった茶が真ん中に集まり、キレイに見える

このように、茶を飲み終わったあと、どうしても飲みきれない茶が残ります。それが、茶碗の内側の真ん中の茶だまりに集まるのです。

すると、残った茶が、茶碗の底の全体に広がらずにキレイに見えるのです。

反対に、「茶だまり」がない場合です。その茶碗の内側全体に飲み残しの茶が広がってしまいます。そのため、飲みあとが汚れて見えるのです。

また、「茶だまり」は、茶碗を鑑賞するときの見どころのひとつになっています。

また、この記事を書いている「京都はしもと製陶所」では、「橋本城岳」(はしもと・じょうがく)のブランドで抹茶碗を作っております。

お客さまにとって高品質で低価格の抹茶碗を製作しております。

私どもの工房では、清水焼の熟練の職人が、全ての工程を手作りでていねいに仕上げております。

しかしながら、工房から直接、お客様にお届けしています。そのため、高品質な茶碗が2,500円から1万円までのお手頃な価格となっています。

よろしければ、京都はしもと製陶所の抹茶碗のページも、ぜひご覧になってください。

  • ブックマーク
  • Feedly

この記事を書いた人

橋本城岳(じょうがく)

創業80年 京焼清水焼の窯元
三代目「橋本城岳」(じょうがく)
茶道具をメインに暮らしのうつわを作る。

令和4年 経済産業大臣指定工芸品
京焼清水焼「伝統工芸士」に認定

妻の内藤加奈子(作家名)も陶芸家。
京都の伏見稲荷の陶芸と和雑貨のお店「ギャラリーKACCO」(カッコ)を営む。